再発転移したことで、長年疑問だった一つの課題に答えが出た気がします。
それは「術後の補助化学療法をやるべきか、やらないべきか」です。
抗がん剤への疑念を持つ人は多く、やらない派というのもそれなりにいます。
私はやりましたが、正直微妙だと思っていました。
しかし、今回結論づけたのが「やるべき」です。そして「やっててよかった」と思いました。
それはなぜか。
再発転移しなければどちらでも同じですが、再発転移した場合、化学療法をやっていると一つ希望のあるストーリーが描けます。それは、
1、ガンは手術で取り切ったが、事前に既に血管から拡散されていて転移先にたどり着いていた
2、血中に残っていたガンは抗がん剤で抹殺した
3、先に転移先にたどり着いていたものが大きくなって今頃見えてきた
4、血中にはもういないので転移先のガンが単独でいるだけ。ここから転移するほどはまだ大きくなっていないので、これを切れば全員抹殺!
という話です。
ここで、2の抗がん剤をやっていなかった場合、
「転移先にしかガンがいない」
という可能性は異常に低くなるし、ほとんど考えにくく、絶望的です。
もちろん、
2、血中に残っていたガンに抗がん剤は効かなかった
という可能性はあります。しかし、そうだとしたらもっと同時多発テロ的にたくさんの箇所に出てくるのではないでしょうか?
どちらにしても、「血中に残っていたガンは抹殺した」ストーリーを描けるのは抗がん剤をやっている人のみです。
実際、転移再発した場合の寛解率は全く違うのではないでしょうか?
ここに一筋、いや大きな希望があるように思います。